男子手芸部

手芸部員1と2の生まれたことへの贖罪

2017-07-01から1ヶ月間の記事一覧

平成29年7月30日

今日はベランダから中央線を眺めた。 ホームでは人々が歩いていた。 今日はホームを歩いた。 今日も人と話した。 なにを話したかは覚えていない。 ただなんとなく楽しかった。それでいいと思っている。 日々がなんとなく楽しいということは素晴らしく、それ…

平成29年7月29日

今日はベランダから中央線を眺めた。 今日は雨が降っていた。 今日はいつもより人と話した。 人と話した。 仕事ではない話もした。 仕事ではない話を多くした。 人に自分の悩んでいることを話した。 人の温かみを感じた。 幸せそうな人を見た。 幸せな気持ち…

平成29年7月28日

今日はベランダから中央線を眺めた。 まったく公共交通機関というものは最悪であると言っていいほどろくなことがなかった。 知らぬ中年に30分ほど寄りかかられた。 知らぬ中年にいきなり叱られた。 知らぬ中年に足を踏まれた。 知らぬ中年の運転によりいや…

平成29年7月27日

今日はベランダから中央線を眺めた。 今日は珍しく終日外にいた。 帰宅しすぐに、いつの日かこぼした薬品で溶けたフローリングに脱ぎ捨てた衣類で花を咲かせながら歯を磨いた。 今朝自分を無事会社へと送り届けた憎き車両はどこかとベランダから睨みつけた。…

平成29年7月26日

今日はベランダから中央線を眺めた。 今日は灰色だった。 一日中どんより暗い灰色だった。 白でも黒でもない灰色だった。 そういえば自分の持っている服も灰色が多い。 暗いと心が沈む。 夏も中盤に差し掛かっている。 いつも通りなにも期待していない。 な…

平成29年7月25日

今日はベランダから中央線を眺めた。 日中も夕方も夜も眺めていた。 特に代わり映えはない。 通勤する人々で溢れる朝、優雅な昼夕、帰宅する人々で溢れる夜、つかの間の静けさ。 そうだ、世間は今日給料日だ。 誰か幸せなことがあっただろうか。 たいして生…

平成29年7月24日

今日と言っていいのかわからないが中央線を眺めた。 夜明けの少し湿ったベランダで。 今日、つまり7月24日は少し特別な日だ。 いや、特別だったと言うのが正しいのか。 私情だが今格段に眠く書いているのが極めて気怠い。 生まれてきたことへの贖罪、いわば…

平成29年7月23日

今日もベランダから中央線を眺めた。 日曜の夜はホームに人が少ない。 こんな蒸し暑い日がいつまで続くのだろうと思いながらがらんどうの中央線を眺めた。 きっと、こんな蒸し暑い日がいつまで続くのだろうと思っているうちにああ嫌な寒さがやってきたなと思…

20170723 蛾

今日もやることがあったので意識せずとも外に出る事ができ、まあまあ晴れやかな気分であった。 家を出てみると外は明るいにも関わらず小雨が降っていた。こういう日は傘を持って外に出るべきか迷う。どうせ帰り際には止んでいるであろうし、もっと言ってしま…

平成29年7月22日

今日は一日中ベランダから中央線を眺めていた。 休みというのは一日ダラダラ過ごすものなんだというのをどこかで見かけ妙に納得してしまったからというのが大きな理由だ。 かと言ってなにかしらの罪悪感はあった。 一日一日を全力で生きる、みたいな誓いをい…

20170722 ニイニイゼミ

予定、やるべき事がある日というのは何と素晴らしい事なのだ。やっと社会と一体になれたと心が晴れやかになる。今すぐやらなくてはいけない事がない日なんて1日中悶々としながら怠慢の限りを尽くさなくてはいけない。 予定があったので外に出た。その途端ま…

平成29年7月21日

今日も中央線を眺めた。 朝は大江戸線を眺めた。 蒸し暑い地上から蒸し暑い地下へ潜り、大江戸線を眺めた。 昨晩、けだるい会議を終えた頃中央線はなかった。 仕方なく、汚れた街で一晩を過ごすことにした。 以前この汚れた街に住んでいたことがあった。 懐…

平成29年7月20日

今日はベランダから中央線を眺めた。 夕方の日差しが眩しかったが気温がそう高くなく儚げに感じた。 けだるい会議を控えていたからだろうか。 いつも通り特に忙しいわけでもないので日々8時間は睡眠をとる計算なのだが、たいてい5時間ほど寝ると起きてしま…

平成29年7月19日

今日はベランダから中央線を眺めた。 湿った空気と換気扇の音が東南アジア諸国を想起させた。 煙草を一本吸った。 半分吸ったところでやめた。 人は同じコミュニティ内に現在の自分と同じような人間、または直近数年以内の過去の自分と似た人間を比較的嫌う…

20170718 蛾と蟻

きょうはなんにもないすばらしい一日だった。 この言葉はゲーム『ぼくのなつやすみ』において何もせず1日の行動を終了させた際、主人公が自分の絵日記に書く言葉である。 この言葉通り筆者は今日は大便すらしなかった。 『ぼくのなつやすみ』の主人公ほど若…

平成29年7月18日

今日はベランダから中央線を眺めた。 豪雨だったのですぐに中に入りベランダの手前から眺めた。 今日は豪雨だった。 雨の日の空気や音は何百万年も前から刷り込まれた本能により幸福度を下げる。 雨に濡れた泥に汚されたサンダルは踏んだ足の裏に泥をつけた…

平成29年7月17日

今日もベランダから中央線を眺めた。 朝降ったにわか雨の所為かいつもよりじめじめしていた。 朝降ったにわか雨の所為かベランダに放置してある鼻緒の切れたサンダルの泥が少し落ちていた。 ベランダに放置してある鼻緒の切れたサンダルの面積の少ない布の部…

20170717 アオドウガネ

毎日毎日知人に怠惰な自分の本当に怠惰な部分を見せまいと誤魔化し、やる事山積で勝手に追い詰められている自分自身をも誤魔化し生きている。 今日も自分を誤魔化すために外出をした。とりあえず外に出れば何かしていると錯覚できるし新しい出会いや発見があ…

平成29年7月16日

ベランダから中央線が見えるので中央線を見ていた。 アナウンスがよくきこえる。 ベランダには雨で汚くなったまま放置している鼻緒の切れたサンダルがあって、この暑いなかひんやりとした感覚を与えてくれた。 サンダルは鼻緒が切れていて動かすのも面倒なた…