男子手芸部

手芸部員1と2の生まれたことへの贖罪

平成29年7月26日

今日はベランダから中央線を眺めた。

今日は灰色だった。

一日中どんより暗い灰色だった。

白でも黒でもない灰色だった。

そういえば自分の持っている服も灰色が多い。

暗いと心が沈む。

夏も中盤に差し掛かっている。

いつも通りなにも期待していない。

なににも期待せず自分だけ信じて生きていれば不幸の最大幅は小さくなると思う。

もちろん期待とは信用なので自分も他人から信用されなくなるが。

そろそろこうやって物事をいちいち深く考えるのを辞めたい。

そもそも哲学をし始めた人間は不幸でかわいそうな人間である。

幸せであれば生きる意味や価値など考えないのである。

尊敬するソクラテスニーチェも諸哲学者は皆現代で言う「陰キャ」である。

幸せがはちきれんばかりに有り余ってはちきれてしまって心にぽっかり穴が開いている私はそんなかわいそうな先人たちの考えを汲んでやろうと思っている。

そうすることで次世代の陰キャに希望を与えるのだ。

また明日も鬱屈とした空になりそうだ。

駅のホームの人々は相も変わらずである。

幸せすぎて心に穴が開いているような人間はおとなしくしていようと思う。

今日はベランダから中央線を眺めた。