男子手芸部

手芸部員1と2の生まれたことへの贖罪

平成29年7月25日

今日はベランダから中央線を眺めた。

日中も夕方も夜も眺めていた。

特に代わり映えはない。

通勤する人々で溢れる朝、優雅な昼夕、帰宅する人々で溢れる夜、つかの間の静けさ。

そうだ、世間は今日給料日だ。

誰か幸せなことがあっただろうか。

たいして生きているわけではない上に自分が幸せなわけではないが。

ここでひとつ、幸せになるコツをおしえよう。

自分が幸せでないとき、他人の幸せを願ってみるのだ。

社会で生きていく上で他人と関わることは免れないため、まず周りの人の幸せを願い、幸せになってもらえば自ずと幸せになれるという簡単な話だ。

先人はこれを、情けは人のためならず、と言った。

もっともこれができるのは潜在的に幸せな人だけであるという矛盾を孕んでいるのだが。

人は幸せを奪い合う。

歴史は繰り返す。

これは人類史はじまって以来終わることがないという点から帰納的に証明されている。

我々は進んでいるようで本質はなにも変わらない世界を生き死ぬのである。

通勤する人々で溢れる朝、優雅な昼夕、帰宅する人々で溢れる夜、つかの間の静けさ。

中央線は明日も平常通り運行するだろう。

今日はベランダから中央線を眺めた。